DIMEという雑誌をときどき読む。今もあるのか知らないのだが、幸せの哲学というコラムがあった。、
2012年9月18号に、日本ふんどし協会会長さんのことが特集されていた。以下記事を紹介する。
体調を崩し入院していた時、友人が差し入れにふんどしを持ってくる。「男としての自信が甦る」といわれ、半信半疑で締めてみる。
すると、これまで経験したことのない心地よさを感じた。入院生活で塞ぎこんでいた気分も一転。
「これほど素晴らしいものを忘れようとしている現代人はもったえない」と思い、ふんどしを作る会社を立ち上げ、ふんどしを普及させる活動を始めた。こんな内容である。
「たかだか、下着に人生を変える力があるのか?そんなに快適なら試してみない手はない。そもそも西洋の価値観を受け入れ過ぎなのでは?」
そう思い、さっそくアマゾンで赤いコットンのふんどしを買ってみた。
買ってみてがっかりした。まず、はきごごちが抜群に悪い。むれて熱がこもりかゆくなる。ごわごわした不快な装着感、
さらに、トイレでとても不便だ。「小」のとき1度前で結ぶひもをひもをゆるめねばならない。「大」のときはもっと不便だ。座るため、ひもを解きはずしどこかに置
く。その際ズボンがずり落ちて、トイレの掃除したばかりのぬれた床面にズボンがついてしまったことが何度かあった。衛生面でもいただけない。
棚がない狭いトイレでは、ふんどしを置く場所に困る。「ふんどしは、トランクスに逆立ちしてもかなわない。」と思い、使わなくなった。
開業準備中、ある事柄で勝負をかける日があった。この頃は、私があまりよく知らないことを、調べる時間もなく、返事をしなければならない状況がたくさんあった。
決して得意ではない交渉事。「世間知らずだとなめられたくないが、あこぎなことも言いたくない。」そう思っていると、ふんどしを締めるという言葉を思い出し
た。ここ1番で集中し気合を入れる。まさに今の状況にぴったり。こんな時こそ、ふんどしの出番だと思い、ふんどしをきつくしめて挑んだ。結果、ふんどしが気
になり集中出来ず、とても悪い結果に終わり、開業時期が遅くなってしまった。
ふんどしは、通気性がよく、快適で、人生を変えるとの話しだったが、「物は言いようだなあ。」と思い以後、2年程使ってなかった。
先日、本屋さんで「人生はふんどし1枚で変えられる」という本を見つけた。同じ方の本だ。「雑誌だけで飽き足らず本まで出して」と、正直怒りがこみ上げてきた。
ここで本を買ってしまうのが私である。読んでみると、いささか内容が雑誌記事と違っていた。筆者は、大学卒業後美容師として勤務していた時に兄に誘わ
れ、兄が起業した会社で、副社長兼営業職につく。営業に向いておらず、発案した企画もことごとく失敗し、うつ病になり、自宅療養していた。
昔、知人の会社社長さんにふんどしを勧められ、使ってみたところ、とても快適だったことを思い出す。ふんどしを販売する会社を自分で立ち上げ成功する。奥さんはどんなときもやさしく見守り協力してくれた。壇蜜さんもその会社のふんどしをされている。そんな内容だった。
読んでみて、ふんどしの使い方について、誤解に気付く。誤解というか、雑誌の説明不足だと思う。
基本は、夜寝るときに使う。
生地はリネン(亜麻)がよく、さらに目の細かい高級リネンで作るとはきごごちが最高にいいとのこと。そこで性懲りもなくまた買ってしまった。
シャレフンという会社。まぎらわしいことに、同じ会社のふんどしで綿(コットン)製のものが2000円台、亜麻(リネン)製のものが3000円台。リネンはコットンの
4倍吸収性と発散性があるという。それならなぜ、安いとはいえ、コットン製を販売するのだろう。
さっそくリネンのふんどしをアマゾンで購入してみた。説明書がついていた。なんとトイレではひもを弛めず、前から抜き、股を通して裏返し、肩にかける。息子
はきたないと言ったがとても簡単。夜だけならトイレもそうは行かない。トイレの問題がクリアされた。
肝心のはきごごちだが、コットンのトランクスの1.1倍くらいいいという微妙なラインだった。1日置きに履き比べてみると、わずかな差を感じるので、最近では
夜だけシャレフンで寝ている。過剰な期待は禁物だろう。その個人との相性もあるだろうが、総合力では、トランクスの勝利だと思う。ふんどしは、丸1日は使おうと思わない。
値段面でも、私が買う赤いトランクスは1200円代で3枚で回して3年程もつ。ふんどしは3200円と軽く倍以上。さらにリネンの耐久性は不明だが、短い予感が
する。夜だけ使うなら長持ちするのだろうか?2枚以上持ち、ローテートさせようと思わない。こんな理由で私個人は、トランクスに軍配を上げた。とはいえ、夜のシャレフンは私の新しい習慣になった。
もし、リネンのトランクスがあれば、これが最強かもしれないと思う。誰か使っている人がいたら教えてください。