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はま皮フ科クリニック

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(2015年01月07日)

昇段審査

大学の剣道部に入った私は、1年生の秋に、剣道の昇段審査受けた。昇段審査は実技、型、学科からなる。実技は受かることがわかっていたので、学科の問題集を買い、練習の後に勉強しようと本を開いた時、ある先輩が言った。「そんなもん勉強せんでいいっちあ。医大のやつは勉強せんでも通るちあ。」
 なるほど、そんなものか。無駄な事をしないで済んだと思い、先輩に感謝した。
 当日、学科、型をこなし、学科になった。勉強しなかったのでさっぱりわからなかったが、何か書いて出した。この時点ではなんとも思ってなかった。
発表に時、ざわめきが起こった。なんと、医大で学科で落ちたやつがいる、と話題になったのだ。果たして私だった。勉強しなくても受かるのではなかったのか? この時、師匠の西野悟朗先生が名言を残した。「あけてみれば我が子なり。」尊敬する師匠に我が子と言われ、これはうれしかった。
 あとで知ったのだが、学科は重視されないが、毎回出る問題は決まっており、特に剣道の理念とは?が毎回出題され、これを間違えると落とされるらしい。地雷問題だ。成程、試験前みんな「剣道の理念とは、剣の理法の修練による人間形成の道である。」とお経のように、と唱えていた。
 後に部の飲み会で、当の先輩が、「濱はアホやのう。」と言ってるのを聞いた。「あんたのアドバイスを聞いたからだ、こちらは問題集まで買い準備してのに。」と当時は思ったものだが、そもそも間違った情報を信じたのは、その時の自分の力量であり、自己責任である。  
 今はむしろ先輩に感謝している。以後情報入手は複数から行い、その上で自分で考えるようになった。
大学では国家試験に向けて、いくつもの勉強グループに分かれていた。私はあるグループのエースとして君臨した。試験前にいろんなコピーが出回る。今年の授業内容、ある部に代代伝わるコピー。各グループのエースの作ったコピーなど。そんなものを人脈を駆使し入手するのだが、途中から、私は入手にはかかわらず、集まったものから独自のまとめを覚えやすく作り、グループのメンバーに渡した。もっと具体的に書くと、「これで勉強してください。」と渡されたものでまとめを作ったのである。現在高知大学の外科の準教授をされているN君のノートは、Nちゃんノートと言われ試験前に出回り、私もおおいに参考にさせていただいた。そのN君が、私のコピーを渡せと言ってるのを聞いたことがあり、まんざらでもなかった。
 今反省するとすれば、少年剣道の道場で練習前に、5つの誓い(以下)をみんなで大声で唱えていた。
一つ(ひとつ と先生がいい) 勉強をします。(とみんなで言う)
一つ 剣道をします。
一つ 根性を養います。
一つ 礼儀を正しくします。
一つ 教えを守ります。  といい、最後に、「正座、礼」と一番右端の人が言い、みんなで礼をした。
 剣道をする事で、勉強するようになり、根性が養われ、礼儀が正しくなり、先生、先輩の正しい教えは守るようになる。
 これこそ人間形成の道であり、剣道の理念そのものでないか。あの20分程の試験時間でこれを思い出していれば、合格していたと思う。そうならなかったのは私の未熟さであり、立派な教えも唱えているだけでは、身に付かないことを学んだ。
 先輩とは何度試合したかはわからない。格調高い剣道をされていたが、試合という形式の中で、私に力は発揮できなかったようだ。審査は次にあっさり受かった。3段もあっさり受かった。